澤本園の茶葉は、川根本町内の茶園のみを扱う荒茶工場からのみ。毎年同じ茶園からの茶葉を皆様にお届けしています。
4月末から7月初旬の摘採期、各工場から揉みあがった荒茶が早朝当園製茶工場に運び込まれます。
直ちに全て審査と成分分析。その日のうちにそれぞれの茶師と今日の茶葉の話をします。味・香り・色・姿等々の出来、今日の茶葉の良い点や悪い点、明日の荒茶製造への希望もその場で伝えます。
熱心で勤勉な茶農家皆さんとの長年にわたる信頼関係が澤本園のお茶を作っています。

有限会社 川根香味園

川根香味園お茶に精通した3人の若者が設立した香味園。茶造りに大切な「カンどころ」を、データでも説明できる頭脳集団です。最新の機械は、時間勝負の茶生葉処理を、新鮮さを損なうことなく一気に荒茶へと揉み上げる事が出来ます。また、大量で均一な高品質荒茶から、特徴を際立たせた少量単位の荒茶まで、こちらの好みや細かい注文を正確に作り出してくれる澤本園の大事なパートナーです。

プロフィール

平成8年3月、3人の自園農家が役員となり、(有限会社)川根香味園を設立。「補助事業」で工場を新設し、フルオートメーション・コンピューター制御の120k2ラインF.Aの施設装備をした。役員の自作地及び会社借入地5haと生葉提供農家20haを合わせ、総栽培面積25ha茶園の荒茶製造を賄う。現在、会員数(生葉生産農家)79戸、平均30アール。
立地条件を活かした「芽重型」の栽培技術に限定している。

お茶受け話・苦労話

ここは大井川の水系豊かな水、昼夜の寒暖差と川霧の発生、といったお茶にとって最高の条件に恵まれた土地です。また伝統がはぐくんだ高い栽培・加工技術は川根茶の品質を不動のものとし産地を支えてきました。しかしながら、家族の労働力を主にした茶業は、高齢化や兼業化など深刻な後継者不足に直面しています。平成3年1月に役場の呼び掛けで50才以下の茶生産者を対象に茶業の将来を考える検討会をスタートしました。当初11名の検討会も曲折を経て減少していきましたが、その流れを受け現在の香味園が設立しました。

茶畑から皆様へ

香味園茶の木の事を理解して健全な木を育てる事で、力のあるよい生葉を栽培し、消費者に喜んでもらえるおいしいお茶づくりを目指しています。減農薬に努め、化学肥料に頼らない循環型農業で、山間地の特性を生かしながら地元の茶農家と共に歩んでいます。

受賞歴

平成20年8月開催 第62回全国茶品評会普通煎茶10kgの部 一等2席 農林大臣賞受賞
平成20年7月開催 川根本町茶品評会 優等受賞
平成18年8月開催 第60回全国茶品評会普通煎茶30kgの部 三等18席受賞

杉本 道生氏

川根本町久保尾地区

標高500メートル以上、上には「天」しか無い山の茶園です。

杉本氏は、お茶の栽培から荒茶製造までを家族だけで行っています。それだけに茶園管理が非常に行き届いており、間違いのない高品質な山茶を安定して澤本園に届けてくださいます。場所柄、新茶の時期は遅く始まりますが、病虫害が少ないため低農薬での農法が可能です。輸出向けの防除体制も整っています。
安心安全で色と姿の良い伝統的な川根茶を造ってくれる澤本園の頼れる個人農家さんです。

プロフィール

川根本町久保尾。澤本園個人契約農家。昭和40年頃からずっと茶造りに携わっている。茶園面積は約1.8ha。個人で乗用型摘採機、60Kラインの荒茶工場を所有。一番茶約1,000㎏前後(手摘み・ハサミ刈)、二番茶500㎏前後(ハサミ)。

お茶請け話・苦労話

人里離れた山間地区のためお茶時期の荒茶運びも一仕事。毎朝早朝、グネグネと曲がりくねった、対向車が来たらすれ違えないような細い道を毎日下って澤本園の製茶工場を目指します。大変ではありますが、心待ちにしてくださっているお客様の事を思い頑張っています。

茶畑から皆様へ

杉本さん

安心安全で伝統的な山茶の生産を常に心がけています。久保尾は「天空の茶産地」とも呼ばれる素晴らしいところです。少し大変ですが機会がありましたらぜひ風景を見にいらしてください。